3D美少女ゲーム実用化の時代へ

今となっては「イリュージョン初期とそれ以前の3Dエロゲ」について書いた貴重な証言になっているので、ここに掲載しておく。

D美少女ゲーム実用化の時代へ

ここ数年の美少女ゲーム業界でもっとも勢いのあるジャンルといったらなんであろうか? 今までは実験と苦笑の対象でしかなかった3D美少女ゲームであるが、今やメキメキと実力をつけて美少女ゲームの一ジャンルとして確立されているといっても過言ではないのだ。

美少女ゲーム業界における、ここ数年におけるもっともイノベイティブな出来事と言えば3D美少女ゲームの“実用化”だろう。特に昨年から今年にかけて、3D美少女ゲームの旗手とも言えるイリュージョンを中心とした3D美少女ゲームの質の向上と市場の広がり方はまさに驚異的と言うべきものがあり、ある意味ここ数年でもっとも躍進したゲームのジャンルではないだろうか? とすら思われるほどだ。

実は案外、保守的な美少女ゲーマーの中には未だに3D美少女ゲームに対する偏見が残っているらしく、ちょっと前までの認識である「変なポリゴン人形がカクカクセクースしているお笑い種の代物」といった認識がまかり通っている。

しかし、そんな古い認識のユーザーを置いてけぼりにするほどに、ここ最近の3D美少女たちの質的向上には目覚しいものがあり、現在はもはや3D美少女メーカーの代表的存在であるイリュージョンのソフトに関して言えば、ムービーに関しては文句のつけようのない水準に達しており、今ではリアルタイムポリゴンキャラを“実用化”させつつある段階にまで達しているのである。そう、どんなアングルでもどんなにズームアップしても構わない、自由に角度を変えながら楽しめるという、ある意味美少女ゲームのみならず、様々なエロース業界の夢である状況すら叶えようとしているのだ。この稿では、そんな3D美少女ゲームの歴史に触れつつ、その可能性について論じていきたいと思う。

h..pの活躍

3D美少女ゲームというジャンルの面白いところは、生粋の美少女ゲーマーよりもむしろ偏見のない一般のゲーマー、どころか一般人の興味をまず惹きつけるところにあると言える。

その歴史の始めにおいて、まっさきに注目を浴びた3D美少女ゲームがアダルトビデオメーカーであるh..pから発売されたというのは、実に象徴的な出来事ではなかったではなかろうか?

それまでにも3Dを活用した美少女ゲームがなかったとは言わないが、筆者が考える“実用化”レベルにおいて、まず先鞭をつけようとして注目を浴びたゲームは1996年にhmpより発売された『バーバラに逢いたくて』であったと記憶している。

筆者はPCゲーム界に関しては3Dキャラにおける最初の萌えキャラは『トゥームレイダー』のララ・クロフトではなかろうかと考えているが、そのムーブメントは美少女ゲームのメッカである日本ではなく海外から来たもののようであった。実際、『トゥームレイダー』が発売されたときに、血眼になってララを裸にいるスキンを作り上げて喜んでいる海外のゲーマーたちを見て、(やはり日本と海外ではエロースの感覚も違うのか?)と思った記憶がある。もちろん、当時の3Dキャラはまだ“ポリゴン人形”の域を出なかった時代の話だ。

とまれ一瞬海外のゲームかと勘違いしてしまうほど洋風テイスト漂う『バーバラに逢いたくて』は、週刊プレイボーイでも紹介されるなど、美少女ゲームファンとは違った客層にアピールしたのである。かつて筆者は“顔の平坦な東洋人は2D絵で表現するのに向いており、顔の凹凸が激しい西洋人は3Dで表現するのに適している”という、ポリゴンキャラの水準が低かった時代ならではの珍説を披露していたものだが、その説を証明するかのごとく洋風テイストな美女を3D化したこの作品は、辛うじてムービーは実用化に耐えうるかどうか? といった水準には達していた。

実際、『バーバラに逢いたくて』はウィンドウズ95時代の到来とあいまって、かなりのセールスを達したらしく、この時期からしばらくはhmpは美少女監禁ゲーム『白日夢』、アイドル育成ゲーム『かおりクライマックス』、セクハラシミュレーション『総務部庶務課』などの3D美少女ゲームを次々と発売していったのであった。

3D美少女ゲーム業界をはじめにリードしていったのが、生粋の美少女ゲームメーカーではなくアダルトビデオメーカーの参入であったというのは、記憶されていいと思う。

当時は、まだやはりペリゴンキャラどころかムービーでさえ人形感漂うものであり、それなりに興奮は無理すればできないこともないといった段階であり、可能性は感じられても実用性はまだまだといった状況であったのは確かである。

DES BLOOD2』の衝撃

とある水準を越えたゲームがゲーム業界のレベルを一気に押し上げてしまうという革命的な出来事はいくつかあるが、3D美少女ゲームにおいてもそのような革命があった事は忘れてはならないだろう。

それが現在でも3D美少女ゲームを独走しつつリードし続けるイリュージョンより1998年に発売された『DESBLOOD2』であった。このゲームのCGが発表されたとき、当時PCゲーム雑誌編集者であった筆者は、美少女ゲーム担当の編集者だけでなく一般ゲーム担当の編集者たちまでが、いやむしろ一般ゲーム担当の編集者たとのほうが衝撃を以って受け止めていたのを記憶している。

レンダリングされた一枚絵のCG3D美少女ゲームのレベルというよりも、当時はコンシューマーゲームでも、ここまでキレイな女の子のCGは滅多に見られないといった水準に達していたからであった。そして、そのCGBOXERという独自のレンダリング技術でムービーとしてアニメーションするというのだから、その驚きたるや非常なものがあった。

実際、『DES BLOOD2』における3Dムービーは、当時の大量の資金と人材を投入して作られていたスクウェアのゲームにおけるの3Dムービーと、時間とシーンの規模においては比べ物にならないが、3Dキャラの水準に関しては。なにより実際にエロく実用化に既にして達していたのは大きかった。

また、注目すべきはすでにこの時期にリアルタイムのHシーンに挑戦しようとしていたところだろう。実際、完全にカクカクのポリゴンキャラがセックスらしき動作をしているという、正にお笑い種の出来であったが、ちゃんとカメラアングルからズームまで自在にできるようになっていたという点では特筆に価する存在であった。そもそも3D美少女ゲームというのは、これをやりたいがために存在するといったも過言ではないのだから。

イリュージョンというメーカー

あらゆる文化のジャンルはオピニオンリーダーとなった存在によって、その命運が分かれるものであるが、『DES BLOOD2』において名実ともに3D美少女ゲームメーカーのオピニオンリーダーとなったイリュージョンは、ほとんどゲーム業界にあったは奇跡とも言えるほど理想的なオピニオンリーダーである事を特筆しないわけにはいかないだろう。

DES BLOOD2』以降、ほぼ3D美少女ゲーム路線を独走状態で突き進むイリュージョンは、「いったいどれほどの開発費を投入しているのだ? 採算は取れているのか?」と業界で話題になるほど、積極的な技術開発に取り組んでいる。

特に顕著に表れているのがポリゴンキャラで『DES BLOOD2』の次に出た『尾行』は“思わずスカートの中を覗き込みたく”なるほどのものにまで進化しており、そして2001年に発売された『尾行2』に至っては、リアルタイムポリゴンのHシーンが十分にキャラも動きも美しく実用に値するほどのものになっているのである。

さらに言えば、意欲作として評価したいのが『ブルーティッシュ・マイン』であろう。なんと2Dでも美少女ゲームとしては珍しいRPG3Dで作ってしまったのである。その評価は“『FFⅧ』もどき”と言われたものだが、それは決して揶揄としての評価として使われていたのではない。一般ゲームも含めた国産PCメーカーのすべて、そしてコンシューマーゲームメーカーのほとんどが“『FFⅧ』もどき”を作るだけの技術力や体力がない中で、美少女ゲームとしてかなりの完成度を持ってやってのけたという点で、畏怖混じりの評価ですらあったのである。実際、“下手するとPC版『FFⅧ』の移植より出来はいいかも”とすら言われた、この作品はイリュージョンのオピニオンリーダーとしての自覚が伺える意欲作として評価したい。

また、あまり語られていないが、イリュージョンの3D美少女ゲームとして様々な層に衝撃を与えた『インタラクト・プレイ』(正確にはイリュージョンの別ブランドであるDreamsより発売)の評価もすべきだろう。3D美少女キャラクターにいろいろ触ったり、胸を揉んだりできてしまうという、“柔らかい女体”を表現しようとしたこの作品は、最初に体験版が出た時各所で話題になり、発売直後に完売してしまうという大ヒット作となった。この作品の続編である『インタラクトプレイVR』は『尾行2』と並んで、現時点での3D美少女ゲームのエロース表現における模範とも言える。

さらにイリュージョンの高く評価すべき部分は、サポート体制の充実であろう。このメーカーのサポート体制は、断言してもよいが全てのゲームメーカーの中でナンバー1である。扱うソフトのほとんどが3Dであるため、OSCPUやビデオカードなどの相性の問題でさまざまな不具合が出てくるのが常だが、このソフトハウスの真摯な点は専用のPC環境ソフトを作った上に、各メーカーのビデオカードのドライバのリンク集、メールなどでの素早い対応などで、きめこまかなサポートでユーザーを驚かせているのである。

現在ゲームのほとんどが金曜日に発売される傾向にあり、イリュージョンもその例外ではないのだが、このソフトハウスはちゃんと発売日直後の土日も休まずサポートを続けていることで有名だ。発売直後土日のサポート体制はそのメーカーの良心を計るのに便利なので、調べてみると面白いだろう。ちなみに某最近バグの多い大手メーカーは土日は見事にサボって不評を買っている。

技術開発に積極的な上に、実験に意欲的、さらに業界随一のサポート体制という意味で、筆者はイリュージョンは一般ゲームも含めて現在PCゲーム業界の中では、もっとも優れたソフトハウスであると断言できる。これで、もう少しシナリオやゲームそのものの面白さが加われば無敵なのだが……、まあ美少女ゲームしてゲーム性よりエロースを優先しているのは正しい姿勢なので、いいか。

3D美少女ゲームの今とこれから

さて、現在実は停滞傾向にある美少女ゲーム市場の中にあって、イリュージョンをはじめとする3D美少女ゲームは珍しく伸長傾向にある市場となっている。そのためイリュージョン以外にも、イリュージョンと並んで『Doll』シリーズなどで3D美少女ゲームを支えてきたFORESTER、新規参入ソフトハウスとしては珍しく3DでデビューしたTEATIMEなど、これからも隆盛していく傾向にあると言えるだろう。

実際、3D美少女ゲームのユーザー層は現在の美少女ゲームのコア層とは少し離れて、一般PCゲームユーザーや3D格闘ゲームファン(気持ちわかりますな・笑)など“アニメ調では萎えだが、これならば”といった層へと裾野を広げている傾向にあるのが大きな特徴である。この市場が伸びる事で、停滞気味の美少女ゲーム市場が広がりを見せているのもまた事実なのである。

さらに言えばリアル志向を進めるイリュージョン(近作『レクイエムハーツ』のキャラの一枚絵などは某芸能人にそっくりでかなり驚かされた)に対し、2次元キャラクターを3D化してコアなオタク層にアピールしているTEATIMEの『囚われた硝子の心』のような作品もまた登場しつつある。まだまだ、これから先が楽しみな分野と言えるだろう。というより、目に見えて美しく愛らしく淫らになっていく3Dの美少女キャラクターの進化を見ていくというのは、他のジャンルにはない楽しみではある。

ただ、3D美少女ゲームはかなりエロースの部分では実用化に達しつつあるのだが、まだまだキャラクター性やストーリー性などが、揃いも揃って腰砕けな作品が多い。このあたりを解消、というか葉鍵ゲームのごとき萌えのポテンシャルを搭載したとき、最大のブレイクが訪れると思うのだが、いかがなものであろうか? そんな日が訪れるのを、是非ともリアルタイムに見てみたいものである。

↑カメラワークを縦横に女体を弄りまわすという、本能直結なあたり現時点での3D美少女ゲームの醍醐味だろう。『インタラクトプレイVR

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